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環境(Environment)

TCFD提言に基づく情報開示


― 社会に存在価値ある会社であり続けるために ―


    はじめに
  • 当社グループは経営理念として掲げる“社会に存在価値ある会社”を実現するため、長期ビジョン「VISION30」を策定し、推進しております。
    「VISION30」では当社が関係する様々な環境に対し“人は環境をつくる”をスローガンに、より良い環境づくりを目指す人材を育成し、 事業を通じて社会に貢献したいと考えています。私たちは、根幹である建設機械の開発・製造・販売・サポートなどの事業を核として、 環境や社会、ガバナンス(企業統治)などに配慮したESG経営を実践しています。

  • 具体的には以下のような活動に取り組み、ESG経営を実行しております。
    E Environment:解体・リサイクル分野における各種特殊アタッチメントなどの生産性向上による「社会におけるリサイクルシステム」への寄与

    林業分野における林業機械、未利用材の資源化機械の生産性向上による「山地・森林資源の保全と有効活用の実現」への寄与

    ケーブルクレーン事業を通じたダムなどの「再生可能エネルギー設備の建設・維持管理」への寄与

    環境目標の設定や再生可能エネルギーの調達などによる企業責任の遂行

    S Social:社員の働き方改革やダイバーシティなどの実現

    事業活動に関わるすべてのパートナーの人権尊重に関する取組みの推進

    G Governance:誠実、透明性の高い、積極的な経営判断ができるコーポレートガバナンス体制の構築

  • 特に環境問題への取組みは企業の存続、成長に必要不可欠であることを認識し、気候変動への対応につきましても 気候関連財務情報タスクフォース(TCFD)の提言に沿った取組みと情報開示を進めてまいります。




    ガバナンス
  • 当社グループは、2022年2月に持続可能な社会の実現に向けた取り組みとして、サステナビリティに関する課題に対して積極的かつ機動的に対応し、 ESG経営を実効的に進めるために、全社横断組織として「サステナビリティ委員会(年4回、および必要時開催)」(以下、「委員会」という。)を設置しました。

  • 当委員会は、代表取締役社長を委員長とし、経営会議メンバーなどにより構成しています。気候変動対応を含むサステナビリティに関する事項や体制などについて 審議し、気候変動対応に関わる重要事項は年1回以上取締役会へ報告・提言を行い、監督を受けています。

  • また、委員会の運営事務およびサステナビリティ施策を各部門と連携し展開・ 推進することを目的に「サステナビリティ推進事務局」(以下、「事務局」という。) を設置しています。当事務局では、委員会で取り上げる議案の取りまとめ、委員会からの指示に基づく必要な社内調整など、サステナビリティ施策について、 実務レベルでの協議・推進を図り、委員会に報告・答申を行い、指示を受けています。

  • 目標・計画の策定、重点取り組み課題の選定、計画に対する進捗は適宜確認し、リスクと機会および財務への影響をステークホルダーに開示してまいります。

  • 組織体制は下記図の通りです。




    戦略「シナリオ分析」
  • 当社グループでは、2100年における世界の気温上昇が1.5℃上昇、2℃上昇、4℃上昇の世界観を想定し、2030年、および2050年におけるシナリオ分析を実施しました。

  • 初年度は対象をオカダアイヨン株式会社(国内のみ)、株式会社南星機械、株式会社アイヨンテックに絞り、シナリオ分析を進めました。今後順次、オカダアイヨン株式会社(海外)や他のグループ会社にも展開していきます。

  • 以下に示す政府機関及び研究機関で開示されているシナリオなどを参照して、重要度の評価及び財務影響の分析を実施しています。

  • ●IEA 「World Energy Outlook 2022」(2022年) NZE2050 / APS / STEPS
    ●IPCC 「AR6」SSP1-1.9(1.5℃シナリオ) / SSP1-2.6(2℃シナリオ) / SSP5-8.5(4℃シナリオ)




    戦略「リスク、機会」
  • 特に当社グループへの影響が大きく、実際に起きる可能性も高いと想定されるリスク8項目、機会5項目を開示します。



    戦略「対応策」
  • 特定したリスク、機会に対する中長期での対応策につきましては、継続的な実施と効果評価を行い、事業活動のレジリエンスを高めてまいります。




    リスク管理
  • 委員会を中心に特定された気候変動関連リスクの回避、軽減、コントロールと、機会への早期着手に関する方針の策定や対応策の立案などを実施し、年1回以上取締役会への報告・提言行い、監督を受けています。

  • 気候変動関連のリスク及び機会は下記①~⑤の活動を実行し、管理しています。また、活動は毎年見直しを行ってまいります。
    ①気候変動関連のシナリオ分析
    ②短期・中期・長期の気候関連のリスク及び機会の特定
    ③特定された重要な気候関連のリスク及び機会に対する戦略的な取り組み方針の決定
    ④気候関連リスク及び機会への具体的な対応策の検討
    ⑤気候関連リスク及び機会の対応策実行、進捗管理

  • 当社グループのリスク全般については、「経営会議(4、10月以外毎月開催)」を設置し、経営上の各種リスクの洗い出しを行い、当社及び当社子会社を監視し、必要な対策を講じ、経営の影響度に応じた機動的かつ最適な対応がとれるよう、リスク管理体制の構築に努めています。 気候変動に関わる重要なリスクにつきましても、経営会議へ報告を行い、全社リスクとの連携を図っています。




    指標と目標
  • 当社グループでは2018年度より事業活動におけるCO2排出量(以下、「 Scope1、2 」という。)、および2021年度より材料の調達や販売した製品の使用なども含んだサプライチェーンのCO2排出量(以下、「 Scope3 」という。)の把握に取り組み始めました。

  • また、当社グループは2018年度のScope1、2を基準値として、CO2排出量の削減に向け、当社グループのScope1、2削減目標※1を設定しています。

    「2050年度目標  Scope1、2 実質ゼロ」
    「2030年度目標  Scope1、2 50%削減※2、3(2018年度比)」

    ※1 グループ内(海外販社を除く)
    ※2 Scope2の算定は基礎排出係数、および調整後排出係数両方の目標値
    ※3 2050年度に向けてのScope1、2実質ゼロの目標設定はそのままですが、その途中にある2030年度の目標数値(マイルストン)は今回70%削減から50%削減に見直しております


    2021年度のScope3について
    オカダアイヨン株式会社(国内のみ)、株式会社南星機械、株式会社アイヨンテックを対象として環境省、経済産業省「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」をもとに算出した結果、207,817tでした。
    今後も低炭素素材への転換や環境配慮に貢献する製品の拡充により、削減に貢献してまいります。

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